Apple株主総会に参加 @Apple Park

2025年2月25日に、Appleの株主総会がオンラインで開催されました。CEOのティム・クック氏が多様性の方針についてコメントするなど、興味深い内容だったようです。
新型コロナ以降、Appleはオフラインでの株主総会を再開しておらず、2021年からオンライン開催が継続しています。少し前の話になりますが、現時点ではオフライン最後の開催となった、2020年の株主総会にアップル本社、Apple Parkで参加したので、当日の様子をまとめてみました。

目次

始まりは一株のApple株

Appleの株主になったきっかけは、2001年に”oneshare.com”というサイトで購入した、Appleの株券でした。他にもディズニーティファニーなど、アメリカを代表する企業の紙の株券を、額装したりメッセージプレートを入れたりして送ってくれる、ギフト向けの株購入サイトです。現在はサービスを終了してしまいましたが、当時Macの専門誌で紹介されていたので、Apple好きでこの方法で株を購入した方、結構いるかもしれません。

参加の数年前、年1回送られてくる株主総会のお知らせを見て、もしかしてこれ申し込めば参加できる?と気づきましたが、日本への郵便が届く頃にはすでに開催後ということがほとんど。郵便では到底間に合わないと、早めに情報を得るためにAppleのIRサイトから、メールを購読しました。

株主総会で難しいのは、毎年日程が前後する上、通知が来るのは大体開催の1ヶ月半前という点。日程が分からない限り、有休申請などのスケジュール調整もできません。参加を目論んだ2020年については、年明けの1月4日に通知が来て、開催は2月26日。参加申し込みは2月4日の現地時間、朝8時(日本の夜)開始の先着順。
ということで、この日時を絶対に忘れないように申し込みサイトにアクセスし、申請後の確認メールも受信して、まずは参加の権利を獲得!そこから航空券の購入、ホテルの予約、総会後の目的地に移動するためのアムトラックの予約なども慌ただしく進め、総会2日前の2月24日、無事サンノゼに旅立つことができました。

スケジュールをまとめると下記のようになります。

  • 1月3日 (金) 株主総会の書類がSEC(米国証券取引委員会)に提出され、メール通知を受信
    ※西海岸とは17時間の時差があるため、日本では4日の早朝
  • 2月4日 (火) 株主総会の申込み開始(日本では5日の深夜過ぎ)
  • 2月26日(水) 株主総会開催

総会当日、いざApple Parkへ!

Appleから送られてきたメールによると、総会は朝9時開始。参加者は7時半~8時半の間に、Apple Park Visitor Centerでチェックインする必要があるとのこと。
カルトレインのサニーベール駅から徒歩15分ほどのモーテルに宿泊し、稀有な機会を最大限楽しむため、7時半過ぎにLyftで会場に到着しました。

当日はものすごく良い天気。朝の晴れやかな光の中に、”Apple Park Visitor Center“の看板と、ガラス張りの建物が見えて気分が上がります。チェックインでは、Apple Walletに登録した参加証とパスポートを提示して、Appleロゴが印刷されたカードのネックストラップをもらいます。

Apple Park Visitor Center
Visitor Center 案内
チェックインで確認する注意書き

そして会場であるSteve Jobs Theaterに向けて移動開始。一人ずつセキュリティゲートを通るので、少々並びます。ゲート通過後、なだらかな丘になっている道をしばらく進むと、全面ガラス張り、円盤型の屋根が乗ったSteve Jobs Theaterが見えてきました!
参加者はそれぞれ記念撮影をしたり、中に準備されたコーヒーやマフィンなどの軽食を楽しみながら、シアターに案内されるのを待ちます。周囲を見るとアメリカ人以外にも、インド系、東南アジア系、東アジア系などさまざまな参加者がいましたが、私の行動範囲では日本人の方には会えませんでした。

Steve Jobs Theater
セキュリティゲート
軽食や飲み物

いよいよ株主総会が開始!ティム・クック氏登場

8時半過ぎには会場であるシアターのある下階に案内され、Appleロゴのある壁や、”Steve Jobs Theater”と刻印された入口前などで、再び記念撮影タイム。スタッフさんも気軽に写真撮影を申し出てくれて、株主総会というより、皆で楽しむイベントという雰囲気。しばらくロビーを満喫したあと、会場に入り席を確保、あとは開始を待つのみです。
内装は黒ベースで、大きなスクリーンに向けて、きれいに配置された小さめの照明が並ぶ、デザイン性の高いシアターです。

9時、Appleらしいオープニング映像が流れたあとに、CEOティム・クック氏が登場!会場から歓声が上がります。紺のシャツ、パンツ、スニーカーというカジュアルコーデで飄々と現れ、立ったまま大きなスクリーンの前で、ジェスチャーを交えて一人でプレゼンしていました。ザ・Big TechのCEOという感じ。

ビジネス概況に加えて、内容で記憶に残っているのは、株主提案。Apple側は事前に株主提案に対してすべて”AGAINST(反対)”を推奨していましたが、しっかり準備された株主側のプレゼンを聞いて、”FOR(賛成)”にしたいものもあったので、せっかく会場に行くなら会場で投票すれば良かったと思いました。

総会終了!ついでに旧アップル本社も訪問

株主総会は10時半前には終了。楽しい時間はあっという間に終わってしまいました。しばらくSteve Jobs Theaterの周囲を散歩したり、向かい側のApple Parkを眺めたりして、出発点のVisitor Centerへ。ここでしか買えないAppleグッズも置いてあるので、高いけど記念にTシャツを購入。

Apple Park Visitor Center

展望台のような場所が2階にあるので、そこに座って再びApple Parkの雰囲気を味わいます。建物周辺にもかなり緑が多いですが、後ろには山並みが見えて、カリフォルニアの豊かな自然に囲まれた環境です。

Apple Park
展望台から眺めるApple Park、自然が豊か

せっかくクパチーノにいるので、旧本社にも寄ることにしました。Apple好きには有名な、1 Infinite LoopにあるApple Campusです。近いとはいえ距離があるので、再びLyftで移動。
2011年にも一度来たことがあって、当時はCompany Storeという貴重なAppleグッズ満載のお店があって、キーリングやバッジホルダー、お土産の子供服などを購入しました。残念ながらその後は通常のApple Storeになってしまい、グッズも多少ありましたが、Visitor Center以上に高級志向のものばかりで、何も買いませんでした。

終わりに:旅のコスト

ここまででちょうどお昼ごろ。トータル5時間程度のApple株主総会&新旧本社訪問は終了!ものすごく楽しくて、また来たい思いました。株主総会自体の参加はもちろん無料ですが、参考としてかかったコストをまとめます。

  • JAL航空券:118,500 円
    東京~サンノゼ、ロサンゼルス~東京
    探せばもっと安いチケットもあるかもしれませんが、ステータス会員のためJAL限定で検索。他の目的地に移動したため、帰りはロサンゼルス便
  • 宿泊費:$502.89(日本円で57,000円ほど)
    サニーベールのWittle Innに総会2日前から3泊。一泊19,000円ほど
  • Lyftの移動:$35.74(日本円で4,000円ほど)
    空港からモーテル、モーテルからApple Park、Apple ParkからApple Campus、Apple Camusからサニーベール駅の4回
    ※アメリカのライドシェアはUberが有名ですが、Lyftの方が安いことが多いので、私は主にLyftを使っています

食費や成田空港までの交通費などありますが、ざっくり18万円弱となりました。2020年2月のドル円レートは110円近辺。航空券なども値上がっていますので、今とはコスト感がまったく異なります。

ちなみに私は一人で行きましたが、株主総会はゲストを一人連れて行くことができました!2人で行けば、宿泊費やLyftは割安になりますので、スケジュールを合わせられるApple仲間がいれば、断然コスパが良いです。

以上、Apple株主総会の振り返りでした。2026年以降、オフライン開催を復活させてくれることを祈ります!

目次