ウズベキスタン旅行記③ サマルカンド

2024年9月のウズベキスタン4都市周遊、ブハラからサマルカンドへの移動は、ウズベキスタン高速鉄道で2時間弱。駅からは安定のYandexで移動。ウズベキスタン文化観光局の情報によれば、サマルカンドはタシケントに次ぐウズベキスタン第2の都市。シルクロードのオアシス都市、そしてティムール朝の首都としても栄えた歴史的に重要な街。2001年に文化交差路サマルカンド/Samarkand – Crossroad of Culturesとして、ウズベキスタンで4つめの世界文化遺産に登録されました。

サマルカンドでは、観光の中心地、レギスタン広場の北東に位置する、Sangzor Boutique Hotelに宿泊。ヒヴァ、ブハラとマドラサ(メドレセ)を改装したホテルだったので、ひさびさの近代的なホテル。ヘリテージホテルももちろん良いけど、お風呂もきれいで設備も整ったホテルにちょっとホッとします。外観はメドレセ風でインテリアもお洒落!ホテルの前の広い道が、車NGの歩行者専用となっていましたが、ホテルの人が事前にYandexへの伝え方を教えてくれていたので、一番近くの車道で下ろしてもらって、徒歩数分程度でした。3泊2名で55,000円ほど、さすがにヒヴァやブハラよりは少しお高めです。

メドレセ風の外観
ひさしぶりの近代的なホテル
目次

サマルカンド観光

到着が夕方だったため、その日はここだけ。サマルカンド観光の代表格とも言えるレギスタン広場。 朝と夜で全然雰囲気が違うので、滞在中何度か行きました。広場への入場にはチケットが必要です。

レギスタン広場
正面はティラカリ・メドレセ

正面にあるのはティラカリ・メドレセ。1660年建造だそうです。中の礼拝所の金色の天井が超美しい!延々見上げてられます(首痛いけど)。ドーム天井のように見えて、実は平面というのもすごい!

ティラカリ・メドレセ ゴールドが華やかな天井
壁の細工も神々しい

正面左手に建つのは、ウルグベク・メドレセ。ブハラに続いての登場、ティムールさんの孫である第4代君主、ウルグベクさんによって1420年に建造。天文学者でもあるウルグベクの意向で、星空っぽいモチーフになっているようです。右手側にはシェルドル・メドレセ。ブハラのナディール・ディヴァンベギ・メドレセと同様に、偶像崇拝をNGとするイスラムの教えに反していると言われるメドレセ。ライオン(虎に見える)と鹿、人面が描かれています。この広場においては一番地味に見える建物。中はそれぞれお土産物屋だったり、かなり広い中庭もあったりと見応えあります。

ウルグベク・メドレセ
シェルドル・メドレセ

翌朝、再びホテル起点の徒歩観光開始。北方面に向かい、Googleマップには反映されてなくて迂回路が出てきてしまう、ショブバザール横のペデストリアンデッキを渡って、ハズラティ・ヒズル・モスクへ。こちらは初代ウズベキスタン大統領、イスラム・カリモフさんのお墓があるモスクです。高台になっていて、テラスからサマルカンドの街を見渡すことができます。ちなみにレギスタン広場の近くにはカリモフさんの銅像も建っています。

ハズラティ・ヒズル・モスク
右手にショブバザール、屋根のある歩行者路を渡ってすぐ

横の公園を通り、シャーヒズィンダ廟群に向かいます。細い道を挟んで並ぶ美しい建物は霊廟で、ティムールゆかりの人々が眠っています。個人的にはここが、サマルカンドのベストスポット!

TBS世界遺産のCMにも登場する場所
サマルカンドブルー!
奥には地味目の廟も
花っぽい模様が可愛い

一番気に入ったのは、ティムールさんの妹が祀られているという、シリンベク・アカ廟。白地に青の模様が美しい天井と壁、そしてところどころにあるタイル絵の淡い色合いが良かったです。

シリンベク・アカ廟 天井
壁にいくつかあったタイル絵

ここから、まあまあチャレンジングな行程として、近くにあったユダヤ人墓地を抜けてアフラシャブ博物館、アフラシャブの丘へ向かいました。車が通れる道だとかなり遠回りだったところ、Googleマップの航空写真を元に、墓地の中は徒歩で通り抜けられると判断。丘を登り、ショートカットで到着できました。海外で良く墓地を見に行く墓地好きの私としては、イスラム教国の中にあるユダヤ人墓地を見るのも興味深かったです。少し調べたところ、サマルカンドやブハラにはかなり長いユダヤ教の歴史があるようでした。シナゴーグもあったのに、行かなかったのが心残りです。
アフラシャブ博物館内部は撮影できませんでしたが、7世紀に発見されたという壁画が、欠損は多いものの色も鮮やかに残されていました。アフラシャブの丘は、今となっては単なる丘以上のものを見出すのは難しいですが、モンゴルに破壊されるまではここにサマルカンドの中心地があったのかと思うと感慨深いです。

アフラシャブ博物館
アフラシャブの丘

丘から歩みを進め、ウルグベク天文台跡へ。三度目の登場、ティムールの孫、ウルグベクさんが作ったとされる天文台の跡。残っている部分だけでも十分巨大ですが、当時はここに高さ数十メートルの地上部分もあったというので、ウルグベクさんの非凡ぶりが想像できます。

ウルグベク像
土から発掘された天文台跡
天文台跡入口
博物館入口、どちらもウルグベクメドレセっぽい雰囲気

ここで徒歩観光を完了し、Yandexでレギスタン広場の先にあるグーリ・アミール廟へ一気に移動!再三登場している、ティムール朝建国者ティムールさんや、孫のウルグベクなど家族が眠る霊廟です。さすが、中の装飾やシャンデリアがすごくて、ずっと眺めてられます。

さすがに立派、グーリ・アミール廟
豪華絢爛

この近くに、外観は地味ながら美しい天井を持つアクサライ廟が。係のお兄さんがスマホを台に置いて、天井の動画まで撮ってくれました。一応歴史ある建物らしく、壁には修復中の昔の装飾も。

外観は落ち着いたアクサライ廟
天井はキラキラ

もう一つこの近くにあるのが、ルホボド霊廟。レンガむき出しで地味ながら雰囲気のある建物&お墓です。豪華絢爛なものを見すぎて、疲れた目に優しい。

質素なルホボド霊廟
レンガ色が目に優しい

日を改めて、ホテルから数分内の距離にあるビヒハニム・モスク。一言で表すと、でかい。とにかくでかい。でかくしようという確固たる意志をもってティムールさんが作ったらしいですが、でかいせいか修復が行き届いてない箇所もあり、立派なんだけど壊れかけのモスクという感じ。天井とか落ちてくるんじゃないの、と若干スリルが味わえます。

でかいので全体が映らない
やや壊れかけ
細かな細工はきれい
夕陽に映えるビビハニム

道を挟んだ向かいには、ビビハニム廟。ティムールさん妻のビビハニムさんが眠っているそうです。こちらは屋根から毛(草)が生えてて可愛い。小ぢんまりしてて、観光客も少なく、良い雰囲気でした!

屋根の毛(草)が良い雰囲気
夕方の光もきれい

サマルカンドでの食事

サマルカンドはウズベキスタンいちレストランが充実していたものの、混んでいたり、逆に人が居なかったり、入りづらい店も結構ありました。結果的にあまり観光客が多くなさそうな店を選んだからか、コスパは非常に良かったです。若干英語で注文しづらい場面もありましたが、色々食べることができました。肉らしい肉をあまり食べてなかったので、ケバブ(シャシリク)が美味しかった!

うどんのようなラグマン
マンティ?なんにせよ餃子っぽいものは安心
シャシリク
ラグマンの汁なしっぽいもの
茹で餃子っぽいスープにヨーグルト
エナジードリンク!チェコビール

サマルカンド観光終了、再びアフラシャブ号でタシケントへ!

サマルカンドには3泊したものの、タジキスタンへの半日ツアーもあったので、観光は実質2日程度。でも行きたかった観光スポットはすべて回り、レギスタン広場も何度か見ることもできたので、時間的には十分でした。再びウズベキスタン高速鉄道、アフラシャブ号で、ちょっと贅沢してビジネスクラスでタシケントに戻ります。

ウズベキスタン4都市周遊、プランとコスト編、ヒヴァ編、ブハラ編もぜひご覧ください

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