少し前に高島屋から、続いて松屋(牛丼ではない方)から、10%割引の株主優待カードが届きました!それぞれ配当もありましたので、この2社含め”百貨店”株の優待活用について、考えてみました。
高島屋の優待&配当
高島屋(8233)の株は2023年末、余っていたNISA枠を使い切るために買いました。2023年というと、インバウンドの旅行者が新型コロナによる落ち込みから回復してきた時期。高島屋の株価はそもそも新型コロナ前に結構下落していたため、そこからの回復途上でした。現時点で損益は+19%ほど、2024年には1:2の分割を実施しています。
個人的な印象として、百貨店業界は低利益率ビジネス。駅前の一等地にでかい不動産を構え、丁寧=非効率な接客をして、というビジネスモデルから考えれば無理もありません。ということで、配当にはあまり期待しておらず、優待狙いの保有でした。
キャッシュレス化が進み、どこで買い物しても何かしらポイントバックなどがあって当たり前、という感覚になっていると、定価で百貨店の実店舗で買い物をするのはかなりハードルが高い、ある意味セレブな行為に思えます。でもたまに百貨店以外では見つけづらい商品もあるので、いかにおトクを達成するか!と考えた場合、主に下記3つの選択肢が考えられます。
- 友の会
- クレジットカード
- 株主優待
友の会は昔から百貨店ではよくある仕組みですね。毎月一定額を積み立てると、一ヶ月分くらいボーナスが付く、というような囲い込み手法。利率でいったらかなり良い!ともてはやされたりもしましたが、同じ百貨店のみで一定額を買い物する”お得意様ビジネス”的なものは、情報が溢れ乗り換えが容易い今の時代に、なかなかハードルの高い選択です。
クレジットカードは定番の囲い込み手法ですが、購入額に応じてポイントが付く、かつ定期的にポイントアップキャンペーンを実施というものです。大体どのカードも1年目は会費無料、2年目からかかるパターンが多いです。私も何度か高島屋のクレジットカードを持っていましたが、利用頻度が落ちて会費の元を取るのが難しく、ここ数年はやめていました。
ここで、代替案として考えたのが株主優待です。高島屋の場合、一部ブランドやレストランなどを除けば基本的には10%OFF。クレジットカードのポイントアップよりも高く、会費も不要。購入限度額は100株だと15万円、200株以上で30万円、1000株以上で限度なし!となってます(2025年11月末まで)。例えば年間10万円程度買い物したとして、1万円分の割引。株価が低迷しても、配当が低くても、長期的にコンスタントに使えば、割引だけで元が取れる計算です。
とはいえ私が優待を使い店舗で購入したのは、ジーンズ1本とPECKの惣菜のみ。10万にはほど遠いのですが、店舗より活用したのがオンラインストアです。なかでも非常に良かったのが、ブランドもののスイーツ。クリスマスやバレンタイン、ホワイトデーといったイベント時期、高島屋のオンラインストアは送料無料キャンペーンを実施することが多いのですが、それを合わせて活用すると、激混みの特設会場に行かなくても、高島屋が扱うブランドスイーツが10%OFFで購入できます。しかも送料無料!クラブハリエや帝国ホテルなど、通常まず割引にならないスイーツをおトクに買えて嬉しかったです。
あとは定価販売が基本のコスメブランドでも便利です。高島屋オンラインストアは、一部商品以外は基本的に送料がかかりますが、コスメはなぜか別サイトとなっており、3900円以上で送料無料です。どの店舗でも割引しない商品、かつコスメのように決まったもののリピート買いにおいては、オンラインストアは本当に便利です。
優待の注意点としては、支払い方法が限定されます。高島屋系のクレジットカードは使えますが、他のクレジットカードは使えません。店舗なら現金払い、オンラインストアならコンビニ払いなども可能です。最強におトクなのは、高島屋の商品券や全国百貨店共通商品券を金券ショップで事前に買って、株主優待と組み合わせることなのですが、さすがに手間がかかるので・・、相当高額なものを買うときには検討してみてもいいかも。
高島屋の株主優待制度について、詳細はIRサイトからご確認いただけます。
最後に配当ですが、一株13円でした。今期の予想は26円となっています。昨年実績は24.5円、配当利回り2.11 %、配当性向19.2 %ですので、やはり高くはないですが、増配はありがたいです
松屋の優待&配当
続いて松屋(8237)です。高島屋の割引カードがあれば、横浜と東京駅(日本橋)の買い物では便利ですが、銀座では松屋に行くので、優待狙いで昨年購入。最低単元で8万円台と手の出しやすい額でした。その後株価は上昇傾向で、損益は+35%ほどになっています。百貨店としては高島屋や他と比べて、店舗数、売上、時価総額など規模は小さめの松屋ですが、銀座においては利便性の高い選択肢。残念ながら食料品やレストランは2%割引とのことですが、衣料品やコスメなどなら基本的には10%OFFです。
高島屋の優待カードは半年ごとに新しいものが来ますが、松屋は期末の株主には1年期限があるカードが来るようです。そして株数に関わらず購入限度額なし!

銀座店のレストラン街で使えるソフトドリンク券も入ってて嬉しいです。ちなみに松屋は長期保有、3年かつ500株以上で5000円分のポイントという優待も開始したようです。100株しか持っていないので、このために400株買い増せるか、というとちょっと微妙です。
なぜなら配当が一株9円、一応予想より+2円の増配だったようですが、通期で12円、配当利回り1.05 %。500株持ってこの配当はちょっと淋しい。松屋がメインで使う百貨店ならアリかもですが、そこまで頻繁に行くわけではないので。松屋の優待について、詳細はIRサイトからご確認いただけます。次に銀座に行くときは、優待カードを持っての初訪問が楽しみです!
三越伊勢丹、大丸松坂屋、阪急阪神の優待
あわせて他の百貨店の優待も見てみました。三越伊勢丹ホールディングス(3099)、大丸と松坂屋のJ. フロント リテイリング株式会社(3086)、阪急と阪神のエイチ・ツー・オー リテイリング株式会社(8242)、基本的にはどこも10%OFFと催事の無料入場などになり、百貨店業界でほぼ横並びという印象です。H2Oはイズミヤなどスーパー系の割引もあるようなので、日常的に使い勝手が良さそう。あと優待の選択肢に”「米」 長野県産こしひかり“があり、この時代になかなか貴重です。
以上、百貨店株の優待についてでした。クレジットカード、ポイントカードなどおトクな買い物方法が乱立していて迷いますが、百貨店では株主優待も有力な選択肢のひとつになりそうです!